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2008年12月 1日 (月)

年尾

ふ~、やっと秘宝のコラム書き終わった。
連載始めさせてもらってもう来年で10年になるが、あれだけの文字数でもけっこう時間かかってしまうんですよ、これが。いつの間にか日記形式になってしまっているが、日本の仕事は守秘義務があってリアルタイムで書けないし、書ける頃にはもう当の本人が忘れてしまっている。「あれ~、あの時なんであのアクションになったんだっけ?」とか。思い出しながら臨場感を持たせ、かつ面白く書くなんてのは至難の業だ。

何が言いたいかというとですね、最近読んだ本で抜群に面白かったのが、橋本忍著「複眼の映像  私と黒澤明」。
「羅生門」とか「生きる」「七人の侍」とかで脚本をつとめた橋本忍が黒澤明との凄まじい共同作業を、あたかも昨日起こったかのような筆致でリアルに書き綴っていてね、ああすごいなと。よくこんだけ誰がどう言った、ああやったなんてのを覚えとんなぁと。90歳にしてすんごい記憶力。こっちは昨日何食べたかも覚えてないのに(笑)。
あのとき、黒澤明が自分に言った言葉に対して自分はこう答え、その帰りにどういう風景が見えてきて、そこにどういう閃きがあって、それを小國英雄がどう判断して、そしてこう具体化して、みたいなことをね、もちろん50年以上前のことだから勘違いしてることや都合のいいように解釈してることも多分あると思うんだけど(自分なんか10年前のスタントだって、いつの間にか飛んだビルの階数が増えてたりして、いざ見に行くとその低さに愕然としたりする)、それはそれでこの本自体が「橋本忍の羅生門」だと思えばとても興味深いこと(←わかります?)。
ああ、こういう経緯で「七人の侍」ってのは出来たんだ!みたいなことも書かれていて。今まで黒澤組の現場スタッフの話はよく見聞きしてたけど、シナリオの創作、共同作業での役割分担の実体(リーダーは小國英雄だった!)とかがわかって、もう面白くて一気に読めてしまった。

・・・自分も今月、某大学で講演をするのだけど、アカデミックな語り口で行きたいものです(気持ちだけはね)!

Image199 ちなみに新宿の角川シネマで「羅生門」上映中!デジタル・リマスター版だから、初めての人も入りやすいはず。

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「日記」カテゴリの記事

コメント

勉強の為に
本屋で探してみます
私は黒澤監督の
というか
三船敏郎さんの
ファンであり
尊敬しております!椿三十郎が好きです
テレビシリーズ
等では
荒野の素浪人
大忠臣蔵
が好きでした!

また
他に!
若山富三郎さんが
好きで
今月
子連れ狼のDVDが発売されるので
今から
楽しみです(^O^)/
若山さんも
武道†武術を
なさっていて
作品の中でも
豪快な殺陣を
披露されています!

私は武術は
見せ物にあらず!
という思いが
いまだに
有るのですが
それ故
ドラマや
映画の中では
披露したいと
武術家の自分と
俳優(卵)の自分を
区別しております!

将来
谷垣さんの作品
監督の作品に
出演出来る様
精進致します!

では失礼致します!

投稿: 風見光太郎 | 2008年12月 2日 (火) 08時10分

何だか物凄く慌しい内に12月になってしまいました ご無沙汰している間にも
ちゃくちゃくと御仕事こなしていらっしゃって 公開が楽しみな作品も増えている
ようですね
秘宝のコラムももう10年でしたかっ!(驚) 最近は立ち読み(買いなさいって)の時間が無くチェックを怠ってしまっていて反省…です

某大学の講義 今回は聴講はできるのでしょうか? 師走でもあり難しいかも
しれないけれど谷垣さんの あっつ~い授業をまた受けてみたいです(笑)

投稿: June | 2008年12月 2日 (火) 15時40分

風見光太郎 さんへ

今テアトル新宿で若山富三郎と勝新太郎の特集上映をしていますよね。 僕も今回何本か見ましたが、あの兄弟の身のこなしはすごい! 芝居の延長線上で立ち回りをやってるから、とても説得力がありますよね。あと、山城新吾が若山富三郎のことを書いた「おこりんぼ さびしんぼ」という本が傑作ですよ!

June さんへ

ご無沙汰してます! 秘宝は気がついたら、という感じですが、そう考えたると週刊連載とかしてる人はすごいなあと思います。
某大学というのは、前回のあの大学ですんで(笑)、大丈夫なはずです。また近いうちに詳細お知らせしますね。

投稿: 谷垣健治 | 2008年12月 3日 (水) 05時18分

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